(メモ)アスパラガス活用法(MDプレイヤーの修理)。

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SONY殿
1992年、貴殿はコンパクトディスクに続き、ミニディスクという小型かつ画期的なメディアとその録音再生機器を開発発売され、日本のオーディオ業界と私個人の情操に多大なる貢献をされました。
また、貴殿の80年代中盤以降の脆弱な製品群は、故障のたび私を絶望と混乱に陥れ、フトコロ事情に甚大な被害を及ぼしながらもストレス耐性を高めてくれる等、極めて高次元で多様な影響を与えてくれました。
今般、ミニディスク事業撤退の悲報に接するにあたり、「壊れても購入したい製品群」の開発に鋭意精励され、再び世界のSONYと呼ばれることを願って止みません。


× × ×
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1994年に購入したSONYのMDデッキ(MDS-102)は、一昨年まで元気に動作していた。
昨年、電源を入れてみたのだが、ウンともスンとも言わない。
EJECTボタンを押すと、空回りしている様子だ。

SONYはMD事業から撤退するという。
MD製品の販売は、この3月で終了するのだという。20年あまりの短い製品であった。
確かにMDは聞かなくなっていたが、このままでは、これまでのライブラリもゴミと化してしまう。

「開いてみないと、何とも言えませんな」
試験開腹に臨むの医者のように腕まくりをしながらつぶやき、ボクはダメモトでMDデッキの修理にとりかかった。。

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側面の4本のネジを開けて、まずはケースを外してみる。

案の定、MDが飲み込まれたままだ。
かれこれ20年近く経過しているから、メーカー修理は受け付けられない。

電界コンデンサなど部品に劣化があったら、私ができる修理の範囲を超えるから、捨てるだけだ。

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さらに、MD再生部分のユニットを取り外す。
こちらは、拍子抜けするほどさらに簡単だ。
駆動部分の4本のネジ、1本のコネクタ、2本の平型ケーブルを外すだけ。
間違えようも無いから、メモを取るまでもない。

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手元に何も資料が無いので、じっくりとっくり観察するしかない。

MDはトレイに乗り、モーターで駆動し前後にローディング/排出される仕組みのようだ。
手でトレイを前に押してみると、MDのシャッターは閉じスライドされた。

かくて、いとも簡単に、2年ぶりにホールアンドオーツのMDは救出された。
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問題は、ここからである。

トレイが動かないのは、トレイを動かす力が働いていないからだ。
それは何故かのか。基盤が壊れているのか、モーターが焼けたのか、ギアが壊れたのか。謎は謎を生む。

取り外したユニットをひっくり返してみると、モーターの軸に黒くゴムが固まっている。
モーターとローラーの間にあるはずのゴムが、全く見当たらない。
これでは、動くわけがない。

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人間関係の「切れ」や「もつれ」は簡単に直らないが、こちらの「切れ」は修復可能だ。ゴムをかければよいのである。

しかしボクは修理屋ではなく、しがないサラリーマンなので、さすがにローラー用のゴムは持っていない。
しかも、元の状態が分からないので、クロスにかけるのか、そのままかけるのかも、分からない。

手元の輪ゴムを探してみるが、スーパーでもらう#16は大きすぎてユルユルだ。
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ふと、アスパラを束ねている緑のゴムを外して装着してみる。なんと、ピッタリじゃないか!。
太すぎてローラーからはみでているし、外れる恐れがあるのだが、手で回して杞憂だと分かった。
このゴムはグルグル回転する必要はなく、トレイを前後に駆動させる役割だからである。
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基盤を含め、MDデッキ内を見渡せば、20年分のほこりがうっすらと入り込んでいる。
ざっと清掃の上、ピックアップを綿棒で掃除。
平型ケーブルを差し込むのに手間取ったが、分解して組み上げるのに要した時間は1時間弱。

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早速、電源を入れ、MDを挿入する。何事もなかったかのように、MDはローディングされた。
アスパラのゴムが天晴れ機能している。
PLAYボタンを押す。
画面にタイトルがれ、20年前のあの日のように、FAITHFULLYが再生される。

物置部屋に放置されていたMDは無事復活し、我がMDコレクションは無駄にならずに済んだ。
使えなかったものを直すと、気分も爽快。

アスパラはベーコン巻にして食べるとしよう。

◆修理メモ

製品名 MDS-102(据置型録音再生MDデッキ 1994年 SONY製)

現象 電源を入れると、空回りする音
   EJECTボタン含め、どのボタン操作も受け付けない

対応 ローラーのゴム切れのため、ゴムを掛けて終了
   ピックアップの清掃

所要時間 1時間未満
費用 98円(アメリカ産アスバラガス 西友) 修理依頼すれば1万円から2万円か

必要なもの プラスドライバー、できればピンセット、綿棒、アルコール
分解の難易度 極めて簡単。同様のシリーズで同じ症状であれば、簡単に直る可能性大

注意点 平型ケーブルは、抜くのは簡単だが差すことが難しい。
    注意深く見ると、受けのコネクターにストッパーがあり、それを外して挿入する
     ※そのままの状態では手が届かないため、平型ケーブルを一旦全部外して再度組立た
     ピックアップはMDを取り出すとむき出しになっており、清掃しやすい。


・MiniDisc MDS-102 CM (SONY 1994)


・(メモ)Money can’t buy me love。

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Commented by Gabrielle at 2013-03-22 20:46 x
すばらしい。
昔、アメリカの荒原で車がぶっ壊れ、エンジンのタービンの周りのゴムの替わりに現地インディアン女性の古ストッキングで修理して見事走るようになった番組を思い出します。
「これじゃなくてはいけない」という思い込みではない、原点に戻った発想がとっても素敵。なんか、いろいろなことに応用できそうな考え方!
Commented by bunkasaba at 2013-03-23 10:47
>Gabrielleさん

捨てようと思っていましたが、簡単に直って拍子抜けしました。
ビデオデッキやCDデッキは、壊れて今まで4-5台捨てましたが、直せば良かったなぁ。
実は結構簡単に直るものが多いんじゃないかと思います。
切れてたらつなぐ、汚れていたら掃除するといったレベルですけど、CDプレイヤーやカセットデッキ、ビデオデッキは機械系の同じところから壊れてるんじやないかと思います。
Commented by ノリロー at 2014-02-13 21:32 x
1994年式 SONYのMD一号機、MDS-302.
貴兄のHPの修理方法にてただいま復活を遂げました!
ユニットASSY交換を覚悟していただけに感激です。
輪ゴム一個で…。
ありがとうございました!多謝!
Commented by bunkasaba at 2014-02-13 21:57
ノリローさん

お役にたてて、何よりです。
さすがに20年近く経過すると、ゴムがダメになっているようですね。表示も多少薄くはなっていますが、ゴムだけ換えれば元気に復活するので、捨てなくて良かったと私も思いました。
Commented by 団塊 at 2014-05-19 18:23 x
良かったですね。私の悩みはMDS-JE700が3ヶ月ほど前から録音ボタンを押すとPROTECTと表示されてしまうことです。テープは防止爪OK、他の機器では録音OKです。それまで順調だったのに・・・ お知恵拝借できれば感謝です。
Commented by bunkasaba at 2014-05-20 19:23
>団塊様

コメント、ありがとうございます。

諸事情により、といっても大した事情ではありませんが、立飲みで飲んだくれてご返事が遅くなってしまいました。
大変申し訳ございません。

ただいま、電車の中なので、再度、帰宅後、私の持っているJE22の中身を確認の上、私の拙い見解をご返信させていただければと思います。

さて、
MDS-JE700がプロテクト表示されて録音できないとのことですね。ローディング、再生といった機能は、問題無いのでしょうか。

録音できなくなったのが3ヶ月前で有ること、他のMDデッキでは録音出来ることを考えると、PROTECTを検出する部分に支障があるのでは?と思います。
ドライバーで、機器を開けるのに抵抗ありませんか?

こちら実機を見て、といっても別のSONYの機器ですが、検出部分を確認してから、ご回答させていただきたいと存じます。
よろしくお願いいたします。
Commented by shoseko at 2015-05-05 13:00
初めまして。突然のご連絡申し訳ありません。
このブログを見させていただき、家にあるMD群を改めて聞こうと、
先日ヤフオクでSONYのMDS-303を購入しました。内容を見る限りは、
イジェクト用のゴムがない状態とのことで、ほかは問題ないとの記載でした。

ゴムがないのに再生できるの?と思いつつも、購入し昨晩、到着しました。
電源を入れたところ、Welcomeの表示。モーターの空回り音がしました。
MDを入れても、当然うまく入りません。イジェクトボタンを押しても出てきません。

見させて頂いたブログと同様に、ふたのネジ4か所、MDデッキのネジ5か所をはずし、
コネクタ1か所、平型ケーブル2か所、アースっぽいものをはずして、デッキを取り出しました。
やはり、ゴムがありません。しかし、それに合うちょうど良いゴムがないので、
また接続しなおしたところ、今度は電源の赤ランプはつくのですが、
ディスプレイに何も表示されなくなりました。電源を抜き差しすると、モーターの空回りは
するのですが、その後はウンともスンともいいません。これはどうしたらよいのでしょか?

ご意見頂けませんでしょうか?


Commented by bunkasaba at 2015-05-05 21:34
>shosekoさん

こんにちは。
拙ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
内容を吟味しないで書いておりますので、後から読みますと恥ずかしい限りですが、コメントを頂いた点で少し説明不足があったかも知れません。

>ゴムがないのに再生できるの?と思いつつも、購入し昨晩、到着しました。
>やはり、ゴムがありません。しかし、それに合うちょうど良いゴムがないので、また接続しなおしたところ、今度は電源の赤ランプはつくのですが、ディスプレイに何も表示されなくなりました。電源を抜き差しすると、モーターの空回りはするのですが、その後はウンともスンともいいません。これはどうしたらよいのでしょか?

こちらなのですが、ご質問は、
1.ゴムが切れている(溶けて無くなった)ことを確認された
2.無い状態のまま、再度組み上げて電源を入れた
このようなことでしょうか?

確かに、ゴムはローディング用に利用されていますので、ゴムが無い状態ですと、トレイが排出されません。また、その状態ですと、電源が切れる仕様になっている模様です。中古品の状態が分かりませんが、ゴムがかかっていない状態では、ディスプレイに何も表示されないで空回りする音がしているのは、正常な状態とも言えます。

何か手近なゴムを探して、かけてみることをお勧めいたします。前回、私の場合、西友で買ったアスパラガスの緑色のゴムを利用しましたが、無い場合、輪ゴムを捻って一つの輪にしてかけるのも手かもしれません。

かけ方ですが、何か特殊な方法があるわけではなく、2つあるプーリーに、そのままかけるだけです。

一つのプーリーは、モーターにつながっていますか、ゴムをかけた後、かけたゴムを回してトレイに動力が伝わっているかどうかです。

ご回答になっておりますでしょうか。
ご健闘をお祈りいたします。

(実は、この記事を投稿して1年は動いていましたが、ゴムが外れたか溶けたらしく、また動かなくなっていますので、私も直そうとしています)
Commented by shoseko at 2015-05-05 22:43
早速のご回答ありがとうございます。

>1.ゴムが切れている(溶けて無くなった)ことを確認された
>2.無い状態のまま、再度組み上げて電源を入れた
 このようなことでしょうか?

==>おっしゃる通りです。ゴムがない状態で再度組み上げて電源を入れたという状態です。

ご意見いただいた通り、アスパラのゴムを2つのプーリーに装着いたしました。
そのうえで、ゴムの装着されたプーリーを回すと、トレーがスライドする状態です。

これで、電源ケーブルをさしましたが、赤ランプは点灯しますが、やはり動きません。
デッキのモーターは電源ケーブルをさした時に、トレーが一番後ろにある場合は、
一定回転し、一番前に動きまず。

これはだめですかね?何度もすみません
Commented by bunkasaba at 2015-05-06 00:21
>shosekoさん

MDS-303、据え置き型のフロントローディングですね。
なかなかいい機種でうらやましいです。

中身の写真がネットを見てもでてこないのですが、以下はどうでしょうか。

購入後は、welcomeのメッセージが表示されたとのことですが、中を開けた後は、weleomeのメッセージはどうなりましたでしょうか?

表示されていれば、
1.ギアの噛み合わせ(見た目でずれていませんか?)
 →カバーを外して調整できるタイプであれば、外して調整します
2.ゴムのきつさ
 →きつすぎると、動作しませんでした

表示されなくなっていたら、ディスプレイ部分含め主要回路に電源が供給されていない状態です。

中を見て、青いレバーが見つかりませんか?(MDS102もJA22ESも青いレバーが電源と連動していました)

電源を入れた状態で、そのレバーを動かして、ディスプレイの状態がどう変わりますか?
(MDS-102の場合、青いレバーがギアと連動していました。ギアが動くとレバーが動く位置にありますか?)

もし、変わらなかったら、一旦外したコネクタを再度外して装着しなおしてみてください。
念のためですが、ピックアップを軽く綿棒などで吹いてみてください。ピックアップの汚れでエラーが出て動作しない機器もあります。

前の所有者の方がいじっている場合は、ヘッドが壊れていたり電気的におかしくなっている場合もありますので、その場合はプロの修理の方にお願いするしか無いかもしれません。

by bunkasaba | 2013-03-20 15:53 | エレクトロニクス | Trackback | Comments(10)

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