蛇口の交換(ワンホール・シングルレバー混合水栓)。
2015年 07月 25日
ある日突然、キッチンの蛇口の調子が悪くなった。
水が飛び散って皿が洗いにくい、びしゃびしゃだ、とセガレが騒ぐ。うるせー、蛇口なんかほっとけ、いくらかかると思ってるんだ、金の出る蛇口を持ってるわけじゃないんだ。
とか言いながら蛇口を見てみれば、なるほど、中のフィルターが出てしまっていて、交換も出来ない。単に金具が外れただけではないようである。
かれこれ15年近く経過しているから、無理も無い。
ガスコンロや給湯器だけでなく、蛇口まで寿命を迎えているのだ。
蛇口も我慢して使い続けることも出来るが、一部が壊れたということは、レバーや配管から水漏れしてくるのも時間の問題かもしれない。中が腐食していたら、健康を害するに違いない。
頻繁に使うものだから、意を決して交換することにした。
蛇口交換の費用を調べてみると、工賃込みで3万円を下回ることはなさそうである。
一方で、自分で交換する人も結構いる。
取付方や取付状態はケースバイケースで、簡単に出来るものではなさそうだが、人生はチャレンジの連続である。ボクも自分で交換してみることにした。
蛇口の不調に気づいてから3時間後、うっかりamazonでワンホール・シングルレバーの混合水栓を注文してしまっていた。出来るかどうかも分からないのに、amazonでこんなものを頼んでしまって、いいのだろうか。
蛇口は、翌日に到着してしまった。速過ぎるぜ、amazon。おかげで、取り付けの予習も不十分だ。
不調の蛇口を取り外すために、キッチン下をキッチンと整理して、ハタと気がついた。
考えればあたり前だが、文字通りシンクがあり、その向こう側に蛇口がある。
おそらく、システムキッチンを組み上げる前に、面倒な蛇口は先に取り付けられたに違いない。
今、シンクを取り外すわけにはいかないから、蛇口を取り外すには、キッチンに潜り込み、「あおむけ」になって作業をしなければならない。ホントにそんなコトが可能なんだろうか?
家を作る際、屋内配線をする前に壁を打ってしまった、という笑えない話を思い出しながら、不安のあまり、腰が痛くなってきた。
シンクの向こうがどうなっているか分からないので、またしてもデジカメで蛇口が取り付けられている隙間を撮影してみる。
とても狭い。片手がやっと入るか入らないかの空間だ。これはきっと無理に違いない、と思う。蛇口代12000円は、勉強代だとあきらめるしか無いだろう。
ため息をつきながら、蛇口の取説を探してみた。建売を購入してから、蛇口の説明書を見るのはこれが始めてである。
見れば、これはMYMというメーカーの水栓だ。取り付けは、「専用工具」で固定されているという。専用って、何だろう。
このメーカーだけしか取り付けられない特殊な工具なんだろうか。不明だ。ここに至って、もうダメだろうと思う。あまりに衝動的な購買行動を悔やんだが、もはや後の祭り。
しかし、やりもしないであきらめれば、尚悔いが残る。とりあえず、やってダメなら、どこか業者に依頼してみよう。気分転換とヒントを求めて、ホームセンターに出かけてみた。
固い銅製の管の先の金具は、特段問題なくプライヤーで外すことが出来た。
問題は、「専用工具」が必要な金具部分である。
専用工具が無いので、隙間にペンチを入れ棒状のネジを回してみた。アラ。問題なく回ってしまい、拍子抜け。
ほどなく金具が外れると、蛇口本体と銅製のパイプもあっけなく取り外すことができた。
取り外しを始めてから、ここまで約20分程度。前作業として、キッチンを片付けるのに1時間、プライヤーを買いに行くのに1時間を要した。
上から金具も蛇口本体も簡単に固定できてしまうのだ。
水道栓につなぐパイプも、柔らかい素材でできており、力はまったく必要がない。
最後に、カチッとパイプをつないで、終了。設置そのものは、たった15分もかからなかった。
振り返ってみれば、思い悩む以上に簡単な作業で、片付けもできたので、むしろ楽しかったと言える。