ラファエロの聖母の最高速度(ダリ展)。
2016年 09月 18日
国立新美術館(六本木)で開催されているダリ展は、並ぶこともなく入館でき、思うほど混雑していなかった。
9月14日に始まったばかりだから、マスコミでの露出を経て、これから混雑するのかもしれない。
はっきりした線、くっきりした色彩、意味不明でも琴線に触れるイメージ。展示会の中では、「ラファエロの聖母の最高速度」が、酩酊したアタマに最も強烈な印象を残した。可能なら、この絵を我が家に飾りたい。
ビールを飲んだ後に見たダリは、一層シュール感を増し、まさしく夢の一場面のようだった。回顧展とあるように展示数は250と多く、見終わった頃にはフラフラ。「ダリだ?」とオヤジギャグを言う元気もなくなってしまった。
他にも、国立新美術館では、同時に「日伊国交樹立150周年特別展アカデミア美術館所蔵ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」が開催されている。
学生時代、アカデミア美術館も訪問したが、ヴェネチアの地味な建物に展示してある宗教画には、当時何の感想も持てなかった。ロンドン・パリ・マドリッド・バルセロナの主要な美術館をガイドも予備知識もなく回り、数千もの絵を見た後だったから、歴史画は食傷気味で当然だった。「ティツィアーノ?そりはダリだ?」といった具合で、時代も画家も分かっちゃいなかった。
今となっては展示会で見るしか無く、勿体無い事をしたと思う。