新潟県十日町清津峡。

今日、2年ぶりに訪れた赤羽の立ち飲み屋は、いつものようにオヤジで溢れていた。変わったのは、従業員の国籍だ。以前は、比越中日だったのが、いまや中中中中。しかも「おあいそ」「お勘定」といった日本語が通じないので、指でバッテンをしてお金を払う。

瓶ビール(大瓶)と、レモンサワーを飲み干したら、フラフラした。さらに中を頼んだら、中ジョッキ一杯に焼酎が注がれ、目の前に置かれた。焼き物担当の若い青年は、「大学院でブロックチェーン理論を学んでいます」とでも言い出しそうなインテリ風で、フロントに立つ3名の女性は、中国から来て数ヶ月といった様子だった。

残念ながら、インテリ君が炭火で焼く「焼き鳥」は、焼き過ぎて身が縮み、研究不足と言わざるえない。常連は焼き鳥を注文せず、売り上げは不調の様子。

一方、酔ってはしゃぐオヤジは、立ち飲み屋をガールズバーか何かと勘違いしており、酒を注文する代わりに、始終冷やかしのことばを店員に投げかけ、女将からレッドカードを喰らっていた。

カウンターにもたれ宙を見つめ、濃すぎるレモンサワーをすすりながら、朝ドラ「半分、青い。」で、中村雅俊が弾き語りする「真夏の果実」を思い出していた。いったい28年前に何を考えていたのだろうかと。

世の中はバブル真っ只中だった。何の不安もなく、右肩上がりの明るい未来が続くと信じて疑わなかった。その後、「すわ、一大事」の落ち着かない日が何年も続いたような気がするが、気がしただけで、結局は世間がうらやむような幸運もないかわりに、絶望のどん底に落ち込むようなこともなかった。

ちかごろ、急速に親が老い、自らの体力や視力に疑問が生じ、今後の暮らし向きを考えるほどに、気が滅入る。

とはいえ、これは私だけの問題ではない。誰一人例外なく直面する関門なのだが、いったいみんなどうやってこの困難な隘路を通り抜けているのだろう。つらつら思うほどに、酔いは回る。
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先日、会社の同僚3人と行った越後は、立ち飲み屋同様、昔訪れた場所とまるで違っていた。新潟県十日町清津峡。

この4月にリニューアルされた立派な坑道が、純粋に観光のために作られたと後で知り、さらに驚いた。
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600円を払い、750メートルのトンネルを歩いた先には、不思議な光景が広がっていた。同じ渓谷でも、見方でこんなに変わる。

我が人生も、決めつけて同じ見方をしてはいなかったのだろうか。渓谷の深さに比例し、いつのまにか我が来し方を反省していた。
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Commented by うさじい@山形 at 2018-06-16 22:43 x
あれほど暑い日が続いたのにここ一週間寒いです。フリースの上っ張りを引きずり出して着込んでいます。今夜も寒いです。一杯飲んでから寝ましょう
Commented by bunkasaba at 2018-06-24 19:26
>うさじいさん
気温差が大きすぎて、咳き込んでいる人が多いです。私も先日から、咳が出て止まらなくなりました。
by bunkasaba | 2018-06-04 22:30 | 生活 | Trackback | Comments(2)